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【書評】光と物質の不思議な理論(R.P.Feynman)

今回は最近読んだ本を忘れないように感想をまとめておく,書評回にしたいと思います.自分は読みっぱなしのことが多いですが,たまにはまとめておいてログをつけていこうと思います.と言っても,書評というよりは読書感想文に近いと思います. 今回はR.P.Feynmanの「 光と物質の不思...

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2016年8月19日金曜日

サマチャレ2日目!

演習始まる!
今日はサマチャレ2日目でした.本日の内容は

  • 共通講義(物質・生命,放射線,誤差)
  • 演習(初日)
  • 懇親会
でした.共通講義の内容は長くなりそうなのでさらっと書きます.

共通講義
 まず,物質・生命の講義では主に水素が私たちの社会とどのように関わっているかということを述べた上で,水素社会を作る上で必要な技術の基礎研究として現場では何が行われているのかといった内容でした.レエジュメに参照論文のリンクを貼っていただいていたので非常に助かりました.特にあまり見たことのない状態密度のグラフを見たのでしっかり論文もフォローしたいです.また,高エネルギー物理との関連では物質の構造を「見る」上で加速器の放射光から様々な波長領域の光を利用するといったお話を聞きました.
 次に,放射線の講義ではそもそも放射線や放射能とは何かといった話から,医学的,社会的な見地からも放射線のリスクとそのリスクマネジメントについてお話を聞きました.しかしこのことに関しては誤解などを生じる可能性を考えて専門家ではない私がこの場で放射線に関する発言をすることは避けます.
 誤差に関する講義では統計的誤差の基本的な概念を教わりました.学部の授業でも少し誤差については習いましたが,得るものは多かったです.特にポアソン分布の扱いに関してはかなり丁寧に扱っていただき,とてもためになりました.正規分布も中心極限定理にポアソン分布も二項分布の極限として導入されていたことも非常にすっきりしました.今回最もためになったのは,実験で得られた分布を壊さないように処理していくということです.分かってしまえば当たり前のことだったんですが,諸概念がごっちゃになっていたため,正しく理解していないところが多かったです.この講義はこれから非常に役に立ちそうです!また,「新粒子の発見」の統計的な見地についての話も丁寧に解説してくださりました.
 総じて得るものの多い共通講義でした.

演習
 今日からついに演習が始まりました.私のテーマはphotonです.担当は名古屋大学のF研の方々で,非常に丁寧にご教授いただいています.今日は,有名な朝永振一郎氏の「光子の裁判」の実証を行いました.簡単に仕組みを書くと光子をダブルスリットで干渉させ光電子増倍管で増幅したのち,再び光子に変換してCCDセンサーで検出するというものです.ここで光源をどんどん弱くしていったのち,Single Photonとして検出されるように調整するものです.
 さて,このブログの読者の方にはあまり上の話の面白さがわからない方もいらっしゃると思うので「光子の裁判」の実験について少し解説します.
波を干渉させた図.放射状に広がった線が見えるのが特徴でこれは波の性質です.
参照:wikipedia 干渉
干渉縞(上のものをスクリーンに映した図)
参照URL:http://homepage2.nifty.com/einstein/contents/relativity/contents/relativity307.html

 簡単に言うと,二つのスリットを通って広がった光は干渉します.これは二つの光の波が干渉しているのでちょうど上の写真(下)のように縞が見えます.さて,これは二つの波を干渉させているのだから当たり前といえば当たり前です.ここで,量子力学によると光は波と粒子の両方の性質を持っていて,一つの光子であっても,これは二つのスリットを同時に通り抜けて,自分自身と干渉します.ということで,光子一個一個をスリットに入れても最終的には干渉縞が得られるということです.その実験を本日はしました.いかがその写真です.

実験装置.組み立ての際,ネジのがめっちゃ多かったです.
ネジのとめ方も,厳しく指導していただきました...

実際に得られた干渉縞.SingePhotonでもちゃんと干渉縞が得られました.

明日も引き続きこの実験を続けていきます.特に偏向板を挟んで,「観測」することで干渉縞がどう変化するのかを試してみます.また,最終日までにSinglePhotonに対して光速度測定できたらいいな(野望).これはまだ考え中なので実現は不可能かもしれませんが...

懇親会については今日は長くなったので省略します.

明日も実験,講義ともに頑張ります!

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