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【書評】光と物質の不思議な理論(R.P.Feynman)

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2016年8月22日月曜日

サマチャレ5日目

J-PARKツアー!...しかし
どうもこんばんは.本日はサマーチャレンジ5日目でした.さて,本日の内容は...

  • J-PARKツアー
  • キャリアビルディング
です.昨日も書いた通り,本日は待ちに待ったJ-PARK見学でした!J-PARKは大強度陽子加速器があるKEKの施設です.場所は東海村で,KEKからバスで1時間半くらいかけて朝から出発しました.はい,バスの中ではみんな興奮していました.みんな楽しみにしていたJ-PARKです.しかし,天は私たちに味方してくれませんでした.皆さんご存知の方もいると思いますが本日,台風9号が関東に上陸しました.御察しの通り,このツアーも途中で中止になってしまい,予定されていた全ての施設を回ることができませんでした...
このことを書いているだけでまた憤りを感じてきます笑

ちなみに帰りのバスでやろうと思っていたクォーク・マター・カードゲームというハイセンスなゲームもテンションが下がったためにやらずじまいでした.
クォーク・マター・カードゲーム
QCD(量子色力学)に基づいていますが,まだ3種類しかない!笑
チャームクォーク以降はまだ発見されていなかったのかなあ.
レプトンもあるよ笑

β崩壊もできちゃうよ.
これはこれで,また帰宅してから一人で遊びます.

さて,本命のJ-PARKツアーですが,今回行く予定だったのは,ハドロン実験施設,MLF,ニュートリノ実験施設でした.

なかでも今回残念ながら見学することができなかったのが,ニュートリノ実験施設です.これはこないだ梶田先生がノーベル賞を受賞された時ニュートリノ振動の証明を行う実験,T2K実験の舞台となった場所です.これは加速器のメインリングで発生したニュートリノを東海から発射して,スーパーカミオカンデで検出するというものです.Toukai to KamiokaでT2Kです.これはサマチャレの1日目に梶田先生の講義を聞いたこともあってぜひ見たかったのですが...また見れる機会があればいいな...

さて,結局のネタばらしをしたところで,実際に見た施設を紹介します.

ちなみに,J-PARKの入館は非常に厳しく,一人ひとり身分証の確認などを行ったのち,バスで構内に入っていくのですが,各施設外,すなわち構内の道などに関しては一切写真撮影禁止.また,入り口も障害物がジグザグにおいてあり,大型車はゆっくり通らないと通れないようになっていました.バスの運転手さんの神業テクニックも見ることができました.研究棟についたら各施設の説明と安全管理についての説明を受けた後,お弁当を食べました.おべんとうはすごく豪華でした.ハンバーグとトンカツという,各々がメイン張れるおかずが共存していました笑

さて,その後はハドロン実験施設です.安全用のヘルメットをかぶり,いざ施設へ!というわけには行かず,放射線管理区域ですので靴を履き替えて,服の上から黄衣を装着します.
放射線管理区域用の靴
この後は通称ハドロンホールと言われる場所で様々な説明を受けました.以下の写真は建設中のCOMET実験の装置の写真です.見れるのは今だけだそうです.

ミューオンの出口
ビームラインの一部
COMET実験では,簡単に言うと今の所実験結果をすべて説明する理論であるStandardModel(標準理論)で予想されていたフレーバーの保存の破れを証明する実験を行っています.これは標準理論を超えた新しい物理学を見つけるための実験です.背景としてはスパーシンメトリーの理論などから,フレーバーの破れは予想されているらしく,これらの新理論の妥当性を調べる実験であるとも言えます.ここでは,ミューオン-電子転換事象という現象の確認をすることで破れを証明しようとしています.

また,ハドロンホールの反対側の施設も見ましたので写真を載せておきます.こちらでも,非常に魅力的な研究が行われていました.
大きな実験装置が見えます.

青いやつは「ドラえもん」と呼ばれているそうです.
近くで見るとおびただしい計器が見えます.
次に,二つめの見学場所,MLF(物質・生命科学実験施設)です.こちらでは主に中性子とミューオンを用いた物質構造解析などが行われているそうです.中性子は,ミューオンなどは原子などの構造を見るのに適した「光」だからです.例えば,たんぱく質の構造解析や地球の内部構造の推定,江戸時代の小判の評価,新素材の開発などが行わており,研究テーマは多岐にわたります.それぞれ,非常に興味深い内容でとても楽しかったです.

中性子の発射口とビームラインです.
館内は冷房がなく,非常に暑かったです.
しかし安全のため,長袖が義務付けられています.
写真は放射線をブロックする防護壁を建設中です.
ミューオンのビームラインです.

このようになんだかんだで充実したツアーでした.残念な思いもありますが,またの機会があることを楽しみにしておきます.

今日は長くなってきたのでこの辺で終わりにしましょう.

また明日も更新する予定です.よかったら見てください.

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